クーリングオフ基礎知識紹介
悪質商法そのものと直接的には関係がないので切り離されがちですが、個人情報の管理は悪質商法から身を守るうえで重要な話となってきます。業者の中にはもちろん全く手当たり次第に当たっている場合もありますが、中にはある程度ターゲットを絞ってかかってくるところもあります。そして、こうしたところは当然個人情報などを手がかりにしてターゲットを選別しています。
また、「悪質業者はここまで考えている」でも触れたとおり、一旦引っかかったりした実績などは別の業者に伝わるなどして更なる連鎖被害が生じてしまうなどということも少なくありません。
となると、直接関係ないからと言って無視しておいていいということにはなりません。
残念ながら、個人情報の保護は個人の力だけで完全にできるものではなく、どうあっても流出する場合などがありますが、できうる限り個人情報をしっかり管理するということもまた悪質商法などから身を守る間接的に有効な方法となります。
また、個人情報の保護そのものは難しいとしても、個人情報をきっかけに悪質業者かそうでないかというのを判断することは不可能ではありません。
というのも、その場しのぎの悪質契約を考えているところについては、契約書などの知識は精通していても個人情報保護などの意識は欠落している場合が多いので、これらの部分について整備されていない場合が往々にしてあるからです。契約書内容にはどうしても個人情報を記載するわけですから、そうした個人情報保護についての社内規約の存否などを確認することもまた、相手方がまっとうなところかそうでないかを判断する一つの材料となるものと思われます。
もちろん、あるからといって大丈夫という保証を与えていいものではありませんが、少なくとも「個人情報保護についての方針などを見せてもらえますか？」と質問して、適当なことを言ったり慌てるような相手は信用できないことは明らかでしょう。まっとうな業者はそのあたりをきちんと考えて、それなりの方針をたてているはずだからです。
